当社は本業（日本製紙株式会社岩国工場化成品製造部での製造出荷請負業）において既に安定的な売上を維持していますが、それに甘んじることなく新規事業の開発に積極的に取り組んでいます。新規事業においては「環境にやさしい製品開発」をテーマに掲げており、その一環として日本製紙岩国工場で廃棄処分となる「紙管」のリサイクルを考えてきました。「紙管」を細かく破砕し、「セルロースファイバー」にしたものを使って製品開発を進め、結果自社ブランドの製品を持つことができました。これは今後の会社経営にとって大変重要な要素となっています。これからもチャレンジ精神を絶やさず、社会貢献できる新たな製品開発に取り組んでいきます。

石油、石炭とともに木材は貴重な天然資源です。紙やパルプの原料として古くから利用されてきました。天然素材の中でも人体に無害であり、緩やかな生分解性など極めてやさしい素材特徴で様々な活用をされています。近年では、環境循環型リサイクル基材として高度活用され、各種製紙・食品・調味料・化粧品・医療品・繊維・機能性フィルム・配合飼料・有機肥料・培地・建材など、多彩な用途に拡大してきています。木材の約50％を占めるセルロースや一部ヘミセルロースは紙やパルプの原料として、またリグニン（リグニンスルホン酸）はコンクリート混和剤や肥料などの造粒促進剤として利用されています。
弊社は、創業以来の紙または合成樹脂と塩素を基にした化成品の製造で培ってきた経験・知識を活かし、天然素材である紙・パルプの有効活用に取り組んでいます。多彩な用途で可能性が限りないこの素材が上手に使えるようその手段を模索するためにも、産官学・異業種との連携共同開発などにも引き続き積極的に参加し、環境循環型社会づくりに貢献できる製品の開発に挑み続けていきます。